眠り薬


 あぁ。。。 

また駄目になる。

 厭なアイツの影が見える。

 来ないで。。。こっちに来ないで。

 あなたを苦しめたくないの。 

お願い。お願い。 こっちにこないで。

あたしの中に入り込まないで。

「ねぇ。大好きなあなたの声が聞きたい。」

 眠れる薬をあたしに頂戴。
 夢で逢えたら抱きしめていて。
厭なアイツから、お願い、あたしを守ってください。 

不安にかられる。寂しさに襲われる。

そしてあたしはアイツに捕まる。。。。
アイツがあたしの腕を掴む 

『あなたの髪も瞳も耳も唇も全てあたしだけのもの』
『あなたの手も足も身も心も全てあたしだけのものでしょう？』
『だからお願い、抱きしめていて』

『ねぇ。あたしのためだけにあるその声をあたしだけに聞かせて。』

 離さないで、あたし以外見ないで。
お願いお願い。 

厭なアタシが息を吹くから 

眠れる薬をあたしに頂戴。